東北大、無期雇用採用試験で131人不合格 雇い止めか 朝日新聞 2017年11月29日
改正労働契約法では来年4月から、通算5年を超えて契約更新を繰り返すと、労働者が無期雇用化を求めることができる。このため東北大は5年を超える契約更新ができないように規則を変更。現在の非正規職員を対象に、業務などを限定した無期雇用の正職員を募集していた。
2018年問題迫り「無期転換」求める国立大職員「金がないからできないは都市伝説」 弁護士ドットコム 2017年12月04日
……本来の受験資格者は来年通算5年を迎える人に限っても約1100人、全体では3000人以上。一部の採用枠で受験条件とされていた部局や教授の推薦がもらえず、そもそも試験を受けられなかった人がいるという。さらに、合格者のうち約6割は、プロジェクトの終了や教授の退職とともに雇い止めされる。組合によると、宮城労働局はあらかじめ解雇要件を定めた無期雇用として問題視していないそうだが、組合は「事実上の有期雇用だ」と批判している。そもそも、試験を課すことが脱法行為との立場だ。
東京大学でも、今後1万人を超える有期雇用者が雇い止めされる危機があるという。同大教職員組合の佐々木彈執行委員長は、「金がないから無期転換できないという都市伝説がある」と発言。「無期転換しても、待遇は改善しなくて良いから、金はかからない。慣れた人を雇い止めしても、結局新しい人を雇う。誰の得にもならないことが周知されていない」と力説した。
東大、東北大…国立大学で進む「雇用崩落」の大問題 現代ビジネス 2017.09.21
「東大での非常勤教職員の雇い止めは2009年頃から始まりました。その時にも『特任の職員』という制度を新設するので、継続して働きたい人は受験してくださいと言われました。しかし、どの部局も予算がなく、結局ほとんど募集はありませんでした。その時の経験から、今回の公募も、自分が働く部局では募集がないのではと、多くの非常勤教職員が不安を抱いています」
「研究室の母」が雇い止めに…? 「大混乱」と現場反発 朝日新聞 2017年11月17日
1年契約を更新し続け、勤続12年になる。週5日勤務し、いまの時給は1210円。成人した長女や次女の奨学金返済などを手助けするのに欠かせない。
大学における雇い止めが〈危機〉であるならば、どうしてそれに対する〈配分〉は不均等なままである(あり続けさせている)のか──クィア・ポリティクスはどんな主張をまことしやかに説いてきたのか。どのような大学教職員の在職をより容易にし、それをそうし続け、一方で、どのような大学教職員の就労をより困難にし、それをそうし続けているのか。どうしてそれに対するクィアな応答のマニュアルを参照しないのか?
「クィア・スタディーズはネオリベラリズムへ警鐘を鳴らしていた/いる」という自画自賛と自慢話はもう聞き飽きた。それ、嘘だろ? 専任教員として雇い止めに曝されない人たちと、労働者としての権利を奪われ容易く雇い止めに曝されている非正規の人たちを、現に「その大学」では振り分けているではないか。「クィア理論は20年の蓄積がある」と威張り散らしておいて、これはないだろう? なぜ、ここまでのデタラメ振りが露呈した「クズ学問」に、こんなことばかりしている「クィア」なんてものに勝手に強引に包摂されなければならないのか。なぜ、こんな者たちの研究対象にされなければならないのか──そんな権能はどこにあるのだ? それは人権侵害だと何度言ったらわかるのだ? なぜ、こんなものに科研費が必要なのか。なぜ、こんなものに税金が投入されなければならないのか。そんな金があったら生活保護やホームレス支援にまわせばいい。
悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身に着けなさい。わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。だから、邪悪な日によく抵抗し、すべてを成し遂げて、しっかりと立つことができるように、神の武具を身に着けなさい。
エフェソの信徒への手紙 6.11-13 新共同訳聖書
【関連】
- 東京大学はクィア理論を使い分けているのだろうか? ~ 渋谷区と東大の協同で育むダイバーシティーとインクルージョン
- 労働基準法等の違反が指摘された企業はパレードやその他イベントへの出展や協賛が問題視され、そのことについて議論されるのに、なぜ労働契約法等の違法性や脱法性が指摘されている大学は法人としてのパレードへの共催が全く問題視されず、その大学の教員がその大学の肩書でパレードやその他イベントへメッセージを送ることに対し何の議論もなされないのか? どうして大学関係者はパレードや関連イベントへのフル・パーティシペイションが自動的に認められるのか? それは特定の大学関係者によるパレードやイベントの私物化ではないのか?
- ねぇ、いつまでこんな「クィア・ポリティクス」とやらにバカにされたままでいるの? バカにされて怒らないの? こんなことされてもなお、高学歴クィアを信用しているの? まだ「クィア様に付いていきます!」とか言ってるの? そんなに従順なの? 2009年から大学で非正規職員の雇い止めが起こっていたのに「ネオリベラリズムと親和性がある」とか言ってきたクィア・ポリティクスに? 何のために?
- 東京大学では2009年からすでに非常勤教職員の雇い止めが行われていた。非常勤教職員の雇い止めがすでに問題化されていた。それなのにネオリベラリズムに警鐘を鳴らしてきたなどとどうして言えるのか? 高学歴エリートによるクィア・ポリティクスは所詮、高学歴エリートのためだけのクィア・ポリティクスでしかなかったのではないか。「研究する自由だけを追求」し、不公正や不正義を問うてこなかったその8年間はいったい何だったのだ?
- 「この大学」は労働力を必要に応じて柔軟に雇い入れたり解雇したりすることで、状況の変化に対応し存続をはかろうし、他方で労働者には雇用や解雇の要請を柔軟に受け入れることを要請しているのではないか。「この大学」のやっていることは、非正規雇用を人扱いしなくていいという誤ったメッセージを流すことになっているのではないか。「ラディカルな性の政治」=クィア・ポリティクスとはいったいなんだったのか? それはネオリベラルな体制のもたらす不安定さによって生存を脅かされる人々から切り離されてしまっているクィア理論自体の問題…
- どうして私たちは高学歴エリートによる弱者救済の物語を信じてしまうのか、これまで何度も「それら」に裏切られてきたことを見て知っているはずなのに、どうして「これ」だけは例外だと思ってしまうのか ~ 「国選クィア」あるいは「国家クィア──国家よって選ばれ、国家のよって身分を保証されたクィア」によるクィア・ポリティクスを振り返る
- これで…ちゃんと正しい方向にむかっているのか? ~ 大学において適切な柔軟性を発揮できない非正規労働者は試験によって選抜され、排除されなければならないのか? 社会的なリソースと権利とのより平等な再分配の追求を最初から目指すことなく、既存の不平等な体制内部での権利でさえも反故にしているのではないか? 「こんなことをやっている/やってきた」大学関係者の指導の下に行われるクィア・ポリティクスとはいったい何か? どんな権能で大学関係者は私たちのあり方や私たちの社会活動を評価することができるのか…これで?
- 非常勤職員の雇い止めが「普通の風景」になっている大学、何が/誰が大学にとって優先されるべきなのかという価値判断によって切り捨てられる大学の非正規職員たち、そして労働者としての当たり前の権利を「試験」によって勝ち取らせ、それを寛容さのアピールとして用いる大学当局の傲慢さ ~ 東京大学の非常勤職員8000人の雇い止めはネオリベラリズムの勝利なのか? そのような大学に基盤を置くクィア・スタディーズとはいったい何なのか? 「その」クィア・ポリティクスは詐欺だったのか?
- ジュディス・バトラーの涙 ~ 権力の巧妙な策略による大学の雇い止め問題、解放を促すはずのまさにその大学で起きている欺きの正当化と弱き者の排除、「ピンクウォッシュ化」するクィア・ポリティクス
- 「クィア・スタディーズ」とはいったい何だったのか? 特定の高学歴者たちの研究する自由だけを約束し、その一方で「こんな」ネオリベラルな価値観を温存させ、「このような」階級的ヒエラルキーと結びついた格差を生み出している状況はいったい何なのか? 非正規雇用者に対してまるで「だまし討ち」のようなこんな馬鹿にしたルール=規範を強いて雇い止めを行う教育機関/研究機関としての大学の「この惨状」はいったい何なのか? 東京大学非常勤職員の雇い止め問題から見えるのは高学歴者中心主義のクィア・ノーマティヴィティ・ポリティクス…
- ようこそ、ネオリベラリズムと親和的な大学へ ~ クィア・ポリティクスと偽りのネオリベ批判、「アメリカの事例」をまことしやかに教え説く偽預言者たちのクィア・ポリティクス──すなわち「ピンクウォッシング」
- 裸の王様たちのクィア・ポリティックス ~ 大学がネオリベラリズムの温床で、その最前線であることは、もはや多くの人が薄々感づいている。それなのに、それだからこそ「ネオリベラリズムと親和性がある」と他人にその責を擦り付けている薄汚いクィア・ポリティックス──それこそがまさに”王様は裸だ!”を覆い隠すピンクウォッシュ。
- 電通で発覚した事実とその後の「その評価」、東京大学で発覚している事実と今後なされるべき「同様の評価」 ~ クィアポリティクスにおいて問題を設定するのは誰なのか? 他人を評価する側に恒久的に就くことができるのは誰なのか? その権能はどこから授けられたのか?
- 渋谷区の寓話、東京大学の寓話、野宿者排除とクィア・ポリティクス、大学非常勤職員の雇い止め問題とクィア・ポリティクス、ピンクウォッシュの接続、ピンクウォッシングの展開
- そこにネオリベラリズムの地獄を見た ~ ある大学で発生した非常勤職員の雇止め問題から導かれるクィア・ポリティクスの悪魔的欺瞞とクィア理論そのもののいかがわしさ
- ”人件費を抑えるため、身分が不安定な任期つき雇用を増やさざるを得ない国立大が増えている””非正規なくして○○大学なし”──これがクィアポリティクスの成れの果てなのか? ネオリベラリズムへの警鐘を鳴らし、その処方箋だと嘯いてきた「アメリカの新興学問」の正体なのか? インチキじゃないか? 詐欺じゃないか?
- 東北大学で非正規教員3200人「雇い止め」の恐れ、「優秀な人を継続雇用する制度を導入する予定」 ~ クィア・ポリティクスと齟齬のある事象、ネオリベラリズムとの親和性
- 軍事応用可能研究に16大学応募 東工大や岡山大 防衛省が費用
- 日本の研究者に米軍資金 12大学・機関に2億円超
- 【理論の信憑性】それほどまでにナショナリズムやネオリベラリズムの研究/に対する警戒、「それに加担している」と他人を恫喝・告発をしてきたのに、自分たちのその基盤がその渦中にあるのって、どういうことなんだろう? 足元を見ていない? 研究成果を生かせていない?
- 「非常勤講師ノーマティビティ」とクィア格差
- 軍事と大学、防衛省公募に応募多数 ~ クィア・ポリティクスと齟齬のある事象、理論の信憑性