ある種のエリートは数々の弱者を身にまとい、それらを盾にするだろう。こんな場合にはこんな受け答えをし、そのような場合にはそのように振る舞うべきことを十分に理解し、そうすることができる──それがエリートの処世術だろう。
特権者は、第三身分は自己を代表するために十分な学識があり勇気がある構成員を持っていないから貴族の知識に縋らなくてはならないなどと言って、今われわれが解決したばかりの問題をいっそう難しくしたつもりであった。
東京大学の非常勤職員に対するクーリング期間の6ヶ月への延長による無期雇用化回避問題は、すでに2013年に申し立てられていた。どうして私たちにはそれが知らされていなかったのか? どうして「ネオリベラリズムと親和性がある」問題として議題に挙がらなかったのか? それが意味することは何なのか? 問題を設定するのは誰なのか?
改正労働契約法の精神はどこに ? クーリング期間を一律 3ヶ月から6ヶ月へ 無期雇用化を徹底回避する東大当局 改正労働契約法 特別号( 2013/3/1)
20130301_かわら版特別号「改正労働契約法の精神はどこに
東北大学の雇い止め問題 も2013年が重要な節目になっていた。
東北大:雇い止め通告、法学者や弁護士が撤回求める - 毎日新聞 2016年7月20日
東北非正規教職員組合や首都圏大学非常勤講師組合によると、東北大は、非正規教職員の雇用上限3年の就業規則を2014年4月に5年上限に変更。13年4月にさかのぼって起算し、18年春から順次雇い止めにすると通告したという。
有期雇用が繰り返し更新されて通算5年を超えると労働者側の申し込みで無期雇用に転換できる改正労働契約法が13年4月に施行されているため、労組は「無期転換逃れの雇い止め」と反発。大学側と団体交渉をしていた。
東北大、3200人を一斉「雇い止め」に職員が反対運動…大学側が一方的に規則変更 Business Journal 2016.12.27
問題の背景には、13年4月1日に施行された改正労働契約法がある。最大のポイントは、施行日以降に締結した有期契約で、更新を繰り返して契約年数が通算5年に達した場合、労働者が無期契約を申し込めば、その時点で使用者が申し込みを承諾したものとみなされることだ。
細切れに契約を更新する有期雇用労働者は全国に1200万人と推計されており、彼らの雇用を安定化させることを目的とした法改正である。
しかし、5年たてば無期雇用契約に変更する権利を得るだけで、給与その他の条件は直前のままだ。つまり、給与などの条件が悪いまま雇用だけが確保されるという側面もあるため、“第二正社員”的な新たな身分をつくる可能性もある。
<東北大>雇い止め問題で新提案 組合は反発 河北新報 2017年01月23日
「国の運営交付金が減り続け、希望者全員を期限の定めなく雇用するのは難しい。優秀な人に残ってもらう制度を考えた」
大学で吹き荒れる「雇止め」の嵐 法改正のトバッチリ 田中龍作ジャーナル 2013年3月28日
http://tanakaryusaku.jp/2013/03/0006887
「二人の人が祈るために神殿に上った。一人はファリサイ派の人で、もう一人は徴税人だった。ファリサイ派の人は立って、心の中でこのように祈った。『神様、わたしはほかの人たちのように、奪い取る者、不正な者、姦通を犯す者でなく、また、この徴税人のような者でもないことを感謝します。わたしは週に二度断食し、全収入の十分の一を捧げています』
ルカによる福音書 18-10-12 新共同訳聖書
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