博士号を取得し、専任の教授と同じように講義しても、年収250万円ほどで研究費・出張費も自腹、社会保障もない劣悪な待遇で暮らす人たち。それが大学の非常勤講師だ。その実態を探るべく当事者を取材し、2010年度早稲田大学文学部の年間トータル講義数と500人強に及ぶ非常勤講師全リストを照合したところ、全2032コマのうち、実に51%が非常勤講師の担当であることが分かった。搾取の上に成り立つ早大は、賃金格差5倍の身分制度を放置する「格差拡大装置」と化している。
http://www.mynewsjapan.com/reports/1359
求人件名 早稲田大学文学学術院専任教員の公募(クィア・スタディーズ)
勤務形態 常勤(任期なし)
着任時期 2016年 04月 01日
備考 早稲田大学は、国際化、男女共同参画などダイバーシティの実現を推進しております。
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=1&id=D115040216&ln_jor=0
2013年3月末、突然、非常勤講師を5年で雇い止めにするという就業規程が非常勤講師らのもとに送られてきた。そうでなくとも首都圏大学非常勤講師組合などの調査によると、非常勤講師の平均年収は300万円そこそこで、そのうち250万円未満が4割もいるといい、彼らにとっては死活問題だ。
一方、専任教員の平均年収は、組合との団体交渉の場で副総長が約1500万円と明らかにしているが、実際には1400万円を切っていると専任教員たちは話している。授業計画の作成・実施、試験問題作成、採点、成績評価など、専任と非常勤の仕事内容に大差ない。
早大の教員のうち非常勤講師は59%(12年度末)で、授業の半分近くが非正規の教員によって行われている。つまり多数派の教員(ほとんどは博士)がワーキングプアか、それに近い状態に置かれているのだ。
年収250万…早稲田大の非常勤講師らが、大学を刑事告発 突然の雇い止めの実態
非常勤講師には、共済組合の社会保障や各種手当はつかない。
http://www.mynewsjapan.com/reports/1359
私たちが考えている理由は2つあります。1つは、有期雇用の研究員や任期付き教員が無期転換されると、立場的には専任教員になるので、その場合は財政負担が出て来ますので大学当局は非常に困るわけですね。そういう流れに非常勤講師の無期転換がつながる危険性があると早稲田大学は考えたのではないでしょうか。
もう1つは、労働契約法改正で非常勤講師を無期転換した場合、将来的に雇い止めする事態になっても労働者側がおそらく反発してくるのではないかと考えたのだと思います。今は雇い止めしやすいが、将来的には雇い止めが困難になることを恐れたのではないでしょうか。
ブラック早稲田大学を刑事告発 - 教員の6割占める非常勤講師4千人を捏造規則で雇い止め(井上伸) - 個人 - Yahoo!ニュース
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